第1話 個別銘柄投資か、投資信託か

インデックスファンドへの理解を深めるために、まずは、個別銘柄投資とインデックスファンドを含めた投資信託を比較しておきましょう。

個別銘柄投資と投資信託

個別銘柄投資では、投資家がご自分で株式や債券などの銘柄を選択し、投資します。

それに対して、投資信託は、複数の投資家から資金を集めて、運用の専門家が株式や債券などの銘柄を選択し、運用します。

魚釣りにたとえてみれば、個別銘柄投資は「一本釣り漁法」、投資信託は「網を使って多くの魚を一挙に捕えることができる漁法」と考えれば、わかりやすいかもしれません。

株式投資のイメージ: 自力で1本の竿を使い魚を1匹ずつ釣る。
投資信託のイメージ: 漁師にまかせて大きな網でいろいろな魚をとってもらい、その分け前を受け取る。

投資信託には、①1万円程度の少額資金から投資が可能、②多くの資産に分散投資が可能、③資産運用の専門家が投資家に代わって運用する、という特徴があります。

分散投資とは、資金を複数の投資対象に分けて投資することをいいます。値動きのある資産に投資する場合、異なる値動きをする資産を組合せて保有することで、資産全体の値動きを平準化させ、リスクを低減させる効果があるとされます。投資信託では、異なる値動きをする投資先を組み合わせることで、投資のリスクを低くすることが期待できます。

投資信託の特徴

投資信託は以下のような特徴があり、様々なニーズに応えられる金融商品です。

少額資金から投資が可能: 通常、債券や株式などに投資するにはある程度まとまった資金が必要ですが、投資信託は1万円程度の資金から投資を始めることができます。
多くの資産に分散投資が可能: 投資信託は多くの投資家から資金を集めて、分散投資します。違う値動きをする投資先を組み合わせることで、投資のリスクを低くすることが期待できます。
資産運用の専門家が投資家に代わって運用: 投資対象の情報収集、分析、銘柄選択を専門家に任せたい、個人で直接投資することが難しい金融資産に投資したいといったニーズに対応できます。

それぞれの投資に対する考え方

個別銘柄投資と投資信託、どちらを選ぶかは、投資に対する考え方によります。

株式の場合で言えば、「特定企業の株式の値上がりや配当金に期待している」「特定の企業を株主として応援したい」「特定の企業の株主優待を受けたい」などの場合は、個別銘柄投資がよいでしょう。一方、「少額で多くの銘柄に分散投資を行いたい」「自分で特定の企業の株式を選択する自信はない」などと考える場合は、投資信託が合っているといえるでしょう。

また、外国資産へ投資を行う場合、個人では個別銘柄に投資できる国が限られていたり、事前にその国の経済情勢や企業の業績動向などを調査する必要があり、個別銘柄投資ではかなり難しいでしょう。投資信託を活用すれば、より手軽に外国資産へ投資することができます。

個別銘柄投資を行うのか、インデックスファンドなどの投資信託を選ぶのかは、投資に対する考え方によります。個別銘柄投資の場合、ご自身で市場動向や個別企業を調査、分析し、売買の意思決定ができるかどうかが重要となります。一方、外国の株式や債券など、個人では困難な資産への投資は、投資信託を活用してみるのもよいでしょう。