第8話「初心者はお金の「使い道」を把握するところから始めるのがオススメ」

前回は、女性が集まる金融コミュニティ「きんゆう女子。」代表の鈴木万梨子さんに、金融や投資に向き合うことの大切さを伺いました。今回は、働く女性が実際に行っている投資や、投資未経験の人にオススメの勉強方法をお伺いします。

TOE THE LINE代表・「きんゆう女子。」主宰
鈴木 万梨子さん

H.I.S.にて法人団体旅行営業を担当、のべ8,000人にツアーを提供し社長賞受賞。2015年退職後、webサービス、旅行サービスのTOE THE LINE起業。起業前に転職したFinTech業界で、お金の知識のなさに衝撃を受けて生まれた女性のコミュニティ「きんゆう女子。」を主軸に事業を活動中。

働き女子の投資事情は?

今の時代、働く女性はどのような投資をしているのでしょうか?

女性が実際に行っている投資は非常にバリエーション豊かです。「きんゆう女子。」メンバーの中では、不動産投資をしている人や株主優待を目的に株式投資をする人など、みなさんさまざまな投資スタイルを持っています。最近では、「積立」というキーワードをよく聞くようになりましたね。

ちなみに、投資経験のある日本人女性は全体の約12%と言われていますが、「きんゆう女子。」メンバーでは、証券口座を開いたことがある人、何かしらの投資をしている人は全体の約40%に上ります。

女性が投資を始めるきっかけの多くは周囲の影響

女性が投資を始めようと思ったきっかけはどのようなものが多いのでしょうか?

自ら始めようと思う人は比較的少なくて、家族が始めたとか、周りの友達で投資経験があるなど、周囲の影響というパターンが多いですね。金融業界にいる人や、投資経験のある人に出会えるかどうかが、投資に向き合う入り口となる鍵だと思うので、「きんゆう女子。」がそのきっかけになれれば嬉しいです。

鈴木さんご自身も働く女性から投資の悩みを相談されることが多いと思いますが、相談内容で多いのはどんなことですか?

色々ありますが、よく聞くのは、勉強しようと思っても専門用語が難しく、そもそも言葉がわからないというお悩みです。将来に対する不安もあって、投資は積極的にやりたいと思っているのに、言っていることがわからないので諦めてしまう、という人も多いようです。実際、勉強をしようと思ってセミナーに参加したり、インターネットや書籍を見たりしても、難しい説明が多く金融の世界の全体像が見えにくいことがあります。そうなると、とても自分ごとだと思えなくて挫折してしまうことになりますね。

イメージしやすい言葉に置き換えて勉強

それでは、そんな投資未経験の方にオススメの勉強方法があれば教えてください。

楽しみながらやることは非常に重要です。例えば、「きんゆう女子。」では単語置き換えというのをやっています。

最近取材にいったショベルカーのフィルターを作っている会社は、国内だけでなく北米でのシェアが高い会社でした。一般にショベルカーは公共事業で用いることが多く、また公共事業は好不況の影響を受けにくいので、結果としてこの会社は好不況の影響を受け難いという特徴があります。そういった会社の株式は株価の乱高下が比較的起こりにくいため、不安を比較的感じずに持っておけます。そういった経済の大きな流れの影響を受けにくかったり、リスクが分散されている会社の株式のことを、私たちは「お守り株」と呼んでいます。

貯金と並行して投資する「ハイブリッド型」の投資スタイル

では、投資未経験の方が投資を始めようと思ったら、まず何をすれば良いのでしょうか。

全くの未経験の人は、いきなり投資を始めるのではなく、まずは自分のお金の使い道を把握することから始めることをおすすめしています。何にどのぐらいお金がかかっているのかを確認するのです。また、最近感じているのは、お金についても自分のスタイルをイメージすることです。現実と理想を比較してみると面白いです。

投資の世界では、最低半年生活できる分ぐらいの貯金ができたら、いざ投資、という方法をよく聞くのですが、個人的には預貯金と並行して投資する「ハイブリッド型」の投資スタイルでも良いと思っています。というのも、今の時代は、フィンテック(IT技術を用いた新たな金融ビジネス)も進んでいて、投資にも本当に色々な選択肢があります。最近では1,000円程度から始められる投資もありますし、そういった少額のもので、まずは体験してみるのが良いのではないでしょうか。

女性ならではの投資スタイルはありますか?

女性はライフイベントによって置かれる状況が変わるので、無理なく中長期で続けられるものを選ぶ傾向にあるようです。また、女性に限らないと思いますが、NISA(少額投資非課税制度)を使う方は多いようですね。来年からは中長期投資向きの「つみたてNISA」が始まります。中長期になると信託報酬等のコストが気になるという声も聞きますので、低コストの投資信託、ETF(上場投資信託)への関心も高まってきているようです。

ポイント

  • 働く女性が資産運用を始めるきっかけの多くは投資経験者との出会い
  • 投資未経験者は楽しみながら勉強することが大切
  • いきなり投資を始めるのではなく、お金の使い道を把握するところから始めよう

結び

次回は、「きんゆう女子。」から見たインデックスファンドの魅力をお届けします。